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掲載日:2015年8月6日
※現時点における最新バージョンは「9」です。
CADTOOL板金展開の厚肉対応板金展開図コマンドは下部中央にある10個のアイコンになります。
厚肉の場合は曲げ係数や接続方法の対応などのため複雑な展開図に対応するのは難しく、 薄肉の標準板金展開図コマンドに比べて数が少ないですが厚肉での使用頻度の高いものを採用しています。
一例として今まで説明で使ってきたものと同じ形状のU01.厚肉円管斜切断を起動してみましょう。 厚肉対応板金展開コマンドの囲みの中の左上のアイコンをクリックしてみます。
厚肉対応板金展開図コマンドではダイアログ左側で展開条件やデータ入力参考図を参照して入力データの設定、 径の基準、切断条件の選択を行い、 右側には展開図や接続面投影図、三面図のイメージをリアルタイムで表示することができるようになっています。
入力データには曲げ係数の項目がありますので厚肉を想定した板厚中心に相当する0.5より小さい数値を入れることで、 板の伸びに対応できるようになっています。
また切断条件として先に説明した無加工と4種類の接続に対応した加工条件を選択できるようになっていますので、 用途に応じた展開図を簡単に作成できるようになっています。
さらに径の基準や切断条件を変更するとそれに対応したデータ入力参考図に入れ替わるようになっており、 どのように加工が必要なのか視覚的に分かりやすくなっています。
次に径の基準を「内径」で切断条件を「内面」としたもの(左)と径の基準を「外径」とし切断条件を「全面」としたとき(右)のデータ入力参考図を示します。
このようにどの部分を削除するのかや曲げ係数や中立面の意味などの解説も表示されていますので分かりやすくデータ入力が可能です。
CADTOOL板金展開の厚肉対応板金展開図コマンドは、 10コマンドと少ないですが対応する形状については切断条件で各種の接続方法に対応しているので便利です。
厚肉対応板金展開図コマンドで対応していない形状に関しては標準板金展開図コマンドで入力寸法を板厚により調整して展開する必要があります。 大きめに作っておいて現合という手もないわけではないですが、 今回説明した接続方法と後加工の関係などを考慮して入力寸法を調整すればより少ない加工で効率的な作業ができるものと考えられます。
終